2012年10月22日月曜日

オリオン座流星群

10月21日はオリオン座流星群の極大でした。
http://www.planetarium.konicaminolta.jp/starguide/hoshizora/20121021.html

三大流星群(「しぶんぎ座流星群」「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」)ほどは有名ではありませんが、明るい流星が良く見られることから人気の流星群です。
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/meteor-stream.html


生憎この季節は曇りが多いので晴れ間を見つけて遠征することになります。しかし気象レーダーを見るとBC州からアルバータ州、サスカチュワン州の西まで、ユーコンやNWTまでどこも曇っている様子だったので地元で様子を見ることにしました。

オリオン座が地平線の上に上ってくるのが午後11時前だったので10時まで仮眠して起きてみるとかなりの星が見えていました。そこで林道を20分ほど走った裏山まで行くことに。

散在流星 (西方面)

標高が1050mほどの山の上なので500mの村のある谷がガスっても ここは大抵大丈夫です。北西にはスキー・リゾートのSilver Star Mountainが5~6キロに位置していますが光害の影響は殆どありません。ランビーの村は南に位置します。

http://goo.gl/maps/376R9

オリオン座流星(北方面)

3台のカメラをそれぞれ東、北、西に向けて設置して自動で撮影させておきました。

 散在流星(東方面)

流星群の夜でもその他の流星も流れています。これら他の流星を散在流星(Sporadic Meteor)と呼びます。

オリオン座流星(北方面、トリミング)

この夜は散在流星が多く、3台で2,000枚強撮影した画像の中の10枚が散在でした。

散在流星(北西から北東)

肉眼で確認できても画角の外だったりして、オリオン座流星は5枚しか写っていませんでした。

流星の撮影では出来るだけ多くのカメラをいろいろな方向に向けることです。明るい広角レンズがお勧めです。私はEF15/2.8対角魚眼レンズ、Nikkor 14-24/2.8Gレンズの14mm側、EF24/1.4LIIを使ってみました。

ただし超広角レンズになるほど画面の中の流星の長さが短くなるので、28mmから50mmくらいのレンズで撮影する人も多いようですね。


いままで見た流星の中で一番凄かったのは 2010年11月のしし座流星群の際の大火球(上の画像)です。月が明るかったのですが、この流れ星は北東の空から現れ、頭上を越えて北西の地平線まで緑→オレンジと色を変えて流れていきました。上の画像は15mm対角魚眼レンズで撮影していたので半分ほどしか写っていません。8mm全周魚眼レンズを使っていればと悔やんだものです。(苦)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%97%E3%81%97%E5%BA%A7%E6%B5%81%E6%98%9F%E7%BE%A4


去年の7月にGlacier国立公園の山の上にあるSnow Research Centreで撮影していた時には周りが明るくなるほどの大火球が見られました。明るい星に十字の光が出来るようにスタークロス・フィルターを付けていたので緑の剣のように見えますね。

さて11月のしし座流星群、12月はふたご座流星群、1月のしぶんぎ座流星群とこれから毎月楽しみですね~。

2012年10月19日金曜日

2012/2013年冬季のオーロラ撮影ツアー

少々伝達が遅くなりましたが、この冬は4本のオーロラ撮影ツアーが企画されています。

イエローナイフが2本、フェアバンクスが2本です。

12/12発のフェアバンクスは既に出発が決定、残席は少々とのことです。




【写真家同行の旅】
12/12発出発決定
3/11発
現地オーロラ写真家高坂雄一先生同行!ファインダー越しに乱舞する光のカーテン
アラスカオーロラ撮影紀行6日間
http://tour.club-t.com/vstour/WEB/web_tour3_tour_tmp.aspx?p_company_cd=1002000&p_from=800000&p_course_no2=20030&p_naigai=W&p_baitai=923&p_baitai_web=TF00



【写真家同行の旅】
1/14発 現地オーロラ写真家高坂雄一先生同行!
冬の天空に舞う幻想的な光のカーテン カナダ・イエローナイフのオーロラ6日間
http://www.blue-moon.ca/PR/2013PhotoTours.html


生涯感動の旅
オーロラスペシャリスト「高坂雄一氏」と行く 冬のオーロラ撮影ツアー
3/1発イエローナイフ
http://shogai-kando.com/tour_entry.php?eid=00017&test=open&pickup=yes


この冬はソーラー・マックスの最中、とはいえイエローナイフやフェアバンクスではオーロラはほぼいつでも出るので天候の心配だけですね。3月は多少寒さも緩まるのでお勧めです。;-)

2012年10月16日火曜日

Jasper Dark Sky Festival 2012

今年のフェスティバルは2年目と言うことで結構スムースに進行したと思います。



生憎天気が悪く曇や雨だったのですが、なんとピラミッド・アイランドでのメインイベントの夜はイベントの時間だけ雲が消え去り360度の星空が見えました!



余り期待をしていなかっただけ、望遠鏡を用意してきたエドモントンのRASC(ロイヤル・アストロノミカル・ソサエティー・オブ・カナダ)のメンバーも興奮したことでしょう。


10時過ぎにはお開きになり、11時には自分ひとりで撮影を続けていました。なんとぼんやりとしたオーロラが北の空に出始め、活発になるか期待していましたがその後曇ってしまい午前1時に撤退。


参加者の数も去年とは比べ物にならないほど多く、島への橋では渋滞になるほど。ちょうど私はその橋の袂でインタビューを受けていたのでこの小さな町にこれだけの人が来るとは驚きでした。



滞在していたFairmont Jasper Park Lodgeも秋の閑散期だというのに駐車するスペースを探すのに苦労しました。後で聞いたところこの夜は満室だったとか!!!



土、日と2度の撮影講座をしましたが、両日で31名も参加者がいました。来週土曜夜のオリオン座流星群をみんな撮れると良いですね。

また来年が楽しみです。

2012年10月13日土曜日

ジャスパー国立公園のダーク・スカイ・フェスティバル


 2011年3月11日にダークスカイ保護区に認定された「ジャスパー・ダークスカイ保護区」は総面積11,228平方キロメートルという世界最大の ダークスカイ保護区です。この面積は東京、千葉、埼玉の3県の合計面積と同等という大きさです。また4千人強が住むジャスパーの町などを除く97%の土地 は全く光害(ヒカリ害)の無い広野ということから、スター・ウォッチングにはもってこいです。


Jasper National Park
http://www.pc.gc.ca/eng/pn-np/ab/jasper/ne/ne10.aspx


Jasper Dark Sky Preserve
http://www.jasperdarksky.org/



このダークスカイ保護区へ認定されるために関係者が集まり話をしたのが2010年7月、私もフォトグラファーとして参加し、国立公園内の各地で夜空の撮影をしました。その際の写真は認定のために使われ、カナディアン・ジオグラフィック誌の記事にもなりました。

Canadian Geographic (April 2011 issue)
http://canadiangeographic.ca/magazine/apr11/astronomy_jasper_national_park.asp



このような経緯から去年10月21~24日に開催された「第一回ジャスパー・ダークスカイ・フェスティバル」にプレゼンターとして参加しました。微速度撮影動画の上映やトーク、ギャラリーでの写真展、そして夜空の撮影方法のワークショップを行いました。みな夜空好きということでとても盛り上が りました。


Jasper Dark Sky Festival
http://www.jasper.travel/dark-sky-festival-2012

ジャスパーの町はアルバータ州の州都エドモントンの東360km、車で約4時間と比較的近いため、こエドモントンの RASC(ロイヤル・アストロノミカル・ソサエティー・オブ・カナダ)支部のメンバーが大勢やってきました。エルク・アイランド国立公園でのスター・パー ティー同様沢山の望遠鏡が設置され大人気でした。



いま第二回のフェスティバルでジャスパーにきていますが、天候が悪くまだ星が殆ど見えていません。でも日中には様々なイベントが開催されていますし、私も夜空の撮影講座を行います。

ちょうどいま地磁気嵐が起こっており、昨夜はサスカチュワンなどでオーロラが撮影されています。今夜はピラミッド・マウンテン麓の湖でパーティーなので晴れると良いですね。

2012年10月10日水曜日

10月8日夜の中緯度オーロラ (微速度撮影動画)

7日に引き続き地磁気嵐が継続中のためにまた寝られない夜が。

23:48

オーロラは大抵真夜中の前は北東から現れるので一台は北東に向け屋根の上に設置。

23:50

沢山の村の犬が吠えていました。動物は地磁気の影響がわかるのでしょうか?

23:52

イエローナイフで鑑賞中にツアー用の犬が一斉に啼き出すことがあります。ブレイクアップの時です。不思議ですね。

00:10

そういえばイエローナイフに住んでたころ、うちの猫が落ち着かずに鳴き始めることもありました。外を見るとオーロラが。検知器のようですね。(笑)


そうそう二晩で一万枚近くの撮影をしたのに、10月りゅう座流星群はこの一枚だけ。このようなお知らせが入っていたので期待していたのですが、相当タイミングが悪かったようです。

METEOR OUTBURST: Radars in Canada are reporting a major outburst of Draconid meteors commencing at 16 UT on Oct. 8th. "Radar rates are at 1000 meteors per hour," says Bill Cooke of NASA' Meteoroid Environment Office. "

 23:48

裏庭のカメラは真北にセット。どんどん形を変えていきます。

23:52

23:54

23:57

00:03

00:14

 2台のカメラをセットしてから数時間仮眠をしていたので、残念ながら上の凄い時は肉眼で見ていないんです。(汗)

なんとか出張前に微速度撮影動画も作ることができました~。


10月7日21:12 ~ 05:00 (10/8) の7時間48分


10月8日20:46 ~ 06:18 (10/9)の7時間32分

2012年10月9日火曜日

10月7日夜の中緯度オーロラ

ハーフ・マラソンから帰宅すると直ぐにサンクス・ギビング・デイ・ディナーの用意。


 とはいっても、自分の役目は数日漬け込んであったラム肉をBBQすることだけでしたが。(笑)


 その後メールをチェックするとオーロラの予報が入っていました。いろいろなサイトを調べるとかなり良い状態です。もともと10月りゅう座流星群の撮影をしようと思っていましたから一石二鳥。


北の空にぼんやりとした白っぽい雲のようなものが見え始めたと思ったら、どんどん濃くなり緑色に。


その後肉眼ではほぼ見分けられないような赤い発色まで。


ランニングの疲れから眠くてしょうがなかったのですが、裏庭に2台、表に1台のカメラを設置したので表のカメラの脇で流星の確認をしようと思いました。


寝袋に包ってカウチに座っていると何度も気を失っていました。(苦)


中緯度オーロラはどんどん頭上に広がり、その後更に南まで移動して行ったのでアメリカの方でも見えていたんでしょうね。


上下に点滅を繰り返しながら動く緑色のオーロラも久しぶりに見られました。


何度見ても形や色が違いますね。


残念ながら流星は一つも見られませんでした。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B3%E3%83%93%E3%83%8B%E6%B5%81%E6%98%9F%E7%BE%A4


2012年10月7日日曜日

BMO Okanagan Marathon 2012

なんと3年半ぶりにハーフ・マラソンに出ることに...


http://www.events.runningroom.com/site/?raceId=7341

もとはといえば一年前からの出張ばかりの毎月で外食が多かった所為に減量が必要になった事から。

去年10月にJasper Dark Sky Festival、10/11月にイエローナイフ、12月にまたイエローナイフ、今年1月にイエローナイフ、2月はフェアバンクス、3月イエローナイフ、4/5にまたまたイエローナイフ、5月はオキナワ/東京、6月アルバータ...

この5年で一番体重が増えてしまったので減量のためにランニング開始。facebookで宣言したところケロウナの知人にけしかけられて、いやいろいろアドバイスいただいて、ハーフに出ることに。

6/15には6キロ走るのに32分15秒かかっていたのが、7/7には6.2キロを 28分45秒にまで縮めて5.9キロの減量に成功。

ここからがまたスコットランドへの旅があったりでなかなか進まず。8月の終わりにはなんとか20キロを1時間57分半で走れるまでになったものの体重は変わらず。

9月はまたイエローナイフ、アルバータ、サスカチュワンへ出張だったのですが、出来るだけ走るようにして体重セーブ。

結局体重は6月から7.7キロ減でしたが、6キロくらいならキロ4分半のペースで走れるようになりました。膝と足首はかなりボロボロですが...



今日はスタート時では2度ととても寒かったです。キロ5分のペースで何処までいけるかと思い、「1時間45分」のバニー(ペース・メーカー)に張り付いて走り始めました。これなら80’sを聴きながらペースを考えずに走れるかと。



が...

ありえないことに2キロちょっとの最初の給水所で二人のバニーが離脱。

???と思いましたが、その後4キロ地点でタイムを見ると既に一分オーバーの21分。(苦)

とりあえず80’sを口ずさみながら無理なく走れば大丈夫と思いペースアップして、7キロ地点で35分。その後はそのままのペースで16キロまで。

最近痛かった足首も違和感が無かったので最後の5キロはマクロス7(アニソン)でペースアップして走っていたところ、ゴール数百メートルのところで「1時間45分」のバニーに抜かれました。いったいどういうことか分からなかったのですが、最後まで着いて行ったら1時間43分2秒でした。

バニーもボランティアなので文句も言えませんが、もう少しきちんとしてもらいたいものです。全くペース・メーカーの役に立っていません。(苦)
まぁ、そのおかげで今回はペースアップして走れたわけですが...


ケロウナのM.B.さん、けしかけてくれてありがと~。

ケロウナは坂道が一箇所も無い超フラットなコースなので寒さが気にならなければタイムを縮められるコースですね。皆さんもいかがですか~?

さて、次は4年ぶりのバンクーバー・マラソンのハーフか?

2012年10月6日土曜日

Cross-Canada Blogger Tour - Time-lapse Videos

ブロガー・ツアーでの微速度撮影動画の整理が出来ました。


まずは出発地点のカルガリーに向かう途中によったモレーン・レイク。月明かりもなく真っ暗で、グリズリーを恐れながらの撮影でしたが綺麗に天の川が撮れました。

 こちらはサスカツーンのダウンタウン上空。Delta Bessboroughホテルの部屋から撮影しましたが、さすがに街明かりが凄すぎて星はHDで大画面で見ないと分かりにくいですね。(汗)


サツカツーンの南西200数十キロと言う周りに何も無いLe Reata牧場では天の川がくっきりと見えました。対角魚眼レンズを使っているので天の川の大部分が写っています。


こちらは全周(全天)魚眼レンズです。レンズを真上に向けているので周りの崖以外は全てが写っていることになります。後半中緯度オーロラが見えています。


次は対角魚眼レンズを縦に使ったものです。動画を縦位置で見ることは余り無いでしょうが、たまには面白いですよね。まぁ画面の一部分しか使えないので大きく見られないのが残念です。こちらはかなりオーロラの動きが分かりやすいです。

カルガリーではホテルの周りがあまりにも明るすぎたので断念、最後のバンフでは連日の寝不足で撮影できませんでした。

それにしても初サスカチュワン訪問でオーロラが撮れたのは大収穫です。



さて以前お知らせしたプレゼントですが、 カナダ観光局からモールスキン・ノートが2冊提供されました。

一冊はTwitterで下記のラインをRTしていただいた方の中から抽選で。

I want to win a Moleskin notebook from @ytakasaka & @Keep_Exploring #ExploreCanada http://ytakasaka.blogspot.ca/2012/10/cross-canada-blogger-tour-time-lapse.html

もう一冊はfacebookまたはmixiでこのブログをシェアかコメントしていただいた方の中から抽選とします。

http://ytakasaka.blogspot.ca/2012/10/cross-canada-blogger-tour-time-lapse.html

数日後当選の方には直接連絡しま~す。

2012年10月2日火曜日

Cross-Canada Blogger Tour - Startrails Photos

帰宅してから二日間、画像処理用のPCはひと時も休まず(昨晩は1時間半の停電がありましたが...)撮影してきた数万枚の写真を処理し続けています。

まずは星の軌跡の写真から。

モレーン・レイク、バンフ国立公園

フィルムで撮影していた頃に較べて、デジタルでは数時間の間ずっとシャッターを開けておく事はしません。これは長時間露光の際に生じるノイズが第一の原因です。

 モレーン・レイク、バンフ国立公園

第二に(フィルム)感度がデジタルの場合ISO6400などとフィルム時代には考えられない数値で撮影できることです。余りにも長時間の間シャッターを開けておくと画面が露出オーバーで真っ白になってしまいます。特に月明かりがある際には注意が必要です。

 デルタBessboroughホテルからのサツカツーン上空

ということで、星の軌跡の撮影をするにも、露出時間を30秒以内に設定して、そのまま連続撮影を続けます。たとえば6秒の露出時間であれば、1分に10枚撮影できるので、1時間で360枚。EOS 5D MarkIIに縦グリップを付けて二つのバッテリーを入れると6時間程度の撮影が出来るので、 64GBや128GBのCFカードを使えばとてつもない数が記録できます。

 La Reata牧場からの北の空 (地平線上に中緯度オーロラ)

この連続写真を比較明合成という方法で繋げると一枚の星の軌跡になります。私はフォトショップを使っていますが、他にもいろいろな方法があるので「星の軌跡、比較明合成」などで検索すれば無料のソフトを含めいろいろと出てきます。

La Reata牧場からの北の空

各画像をクリックして、大きな画面でご覧くださいね。眼が廻りそうですけど。(笑)

 La Reata牧場からの北の空(地平線上に中緯度オーロラ)

次号ではこれら上の画像からの微速度撮影動画(Time-lapse Video)を紹介します。